光と風が通り抜ける家

NISHINOMIYA

この計画は,7階建て集合住宅の2階にある住戸を全面改装したものです.

 

敷地は,兵庫県西宮市にあり,非常に交通量の多い国道沿いに位置しています. 海にほど近い地域であり,心地よい風が室内を吹き抜けます. 
延床面積は70.00m2,間口5.6m,奥行12.5mという細長い平面形状をしています.既存プランは, 2LDK+納戸という構成の一般的なマンション間取りでした.この空間を有効に活用する,ということを基本方針として計画がはじまりました. 


この計画では,まず長手方向に対して空間的な抜けをつくりました.一方,短手方向に対しては,間仕切壁を梁の位置とは無関係にずらしながら配置し,空間的な窪みをつくりました. この窪みが住まい手の居場所となるように住宅としての機能を割り当てています. 
また,ユーティリティを囲む壁の高さを梁下端に合わせて壁の上部に隙間をつくり,南側の壁面沿いには人が通れる隙間をつくりました.これらの隙間を介して光と風が各ゾーンを巡回するように計画しています.